初心者のライフル銃の選択について(はじめに)

日本では、散弾銃を10年連続して所持経験を積んで初めて大口径のライフル銃の所持許可申請をする事が認められる。

なかなか遠い道のりだが、日本における銃の所持は免許制ではなく、許可制なので10年間散弾銃を所持してきたということは、ある意味素晴らしいことだ。

なぜならば、3年間の許可制なので更新を最低3回以上を経験することになり、かなり煩雑で手間のかかる銃の所持許可更新を継続するということは、ある意味我慢強く、粘り強くないとなかなか続かないものである。

精神科による医師の診断書取得や、警察署で行われる経験者講習会への参加、さらに射撃場技能講習への参加など大変な手続きを経て所持許可更新が可能となる。
自動車運転免許のように、講習会受ければ誰でも?更新が可能な自動車運転免許とは全く性格が異なる大変な所持許可制度なのだ。

しかしながら、10年散弾銃での経験を積んだので、ライフル所持許可申請しても、おいそれと簡単には所轄は許可をだしてはくれない・・・??

ライフル銃を所持するには、その『目的』がはっきりしていないと申請を受理すらしてくれないのが普通だ

その目的とは、「狩猟」・「標的射撃」・「有害鳥獣駆除」が我々一般の民間人が所持許可申請する際の目的の理由となる。

狩猟の目的で申請するにおいても、その狩猟において、なぜ散弾銃ではなくライフル銃が必要なのか??を問われる・・

ただ、なんとなく散弾銃よりライフル銃の方があたりそうだから??とか・・
ライフル銃がカッコ良いから・・・(笑)
などの理由だと、散弾銃をそのまま使いなさい!と・・優しく説得されて帰される・・のがオチだ・・

なので、より明確な目的と効果をしっかりと所持許可申請の際に公安委員会として納得できる理由が明確でなければ、所持許可申請を受理してもらうことはできないのが現実だ

散弾銃を10年継続所持できれば、ライフル銃を所持できるのでは??なかったのか??なのだが、公安委員会から見れば、危険際なりない威力をもつライフル銃は可能な限り許可したくない?と私は個人的に思う。
その背景としては、ライフル銃は散弾銃に比べ圧倒的な威力(実弾が飛ぶ距離や、破壊力)をもつので、使い方を間違えるととんでもない大惨事となる事がわかっているので、よほどしっかりとした目的や、所持者の適性などを考慮しないと、国民の安全が保たれないからだ・・

散弾銃では、最も威力があるスラッグ弾や、サボット弾などを使ってもせいぜい有効射程は100メートル、最大の飛距離は600メートル程だ、もちろん至近距離(30メートル以内)では、そこそこの破壊力をもつので決して散弾銃だから安全?ではない。

ライフル銃になると、口径や種類にもよるが日本で最も普及している 308Winchester と言われる、7.62mmの弾頭を秒速900メートルくらいで撃てるものだと、有効射程は役300メートル、最大の飛距離は4000メートルくらいは飛んでいく威力を持つのだ。

散弾銃であれば、山を越えるほどの飛距離はでないが、ライフル弾だと簡単に山を越える(もちろんそういう角度で撃てばの話だ)事ができ、少なくとも数千メートル先に何があるのか?なんてわかるわけがない・・

自分が放った弾が、どこに飛んで行ったのか?どこに着弾したのか?がわからない・・ということは許されないことである。

ここまで書けば、公安委員会としては、危険なライフル銃を簡単に所持許可を出すことに消極的な事が分かって頂けるかと思う。

とは言え、ヒグマや大型の鹿などに散弾銃はよほど近距離でないと効かないし、ヒグマなどを相手に近距離で外せば、間違いなくこちらが殺される・・
また、ある程度距離があるフィールドでの狩猟や、有害鳥獣駆除などの社会貢献などにおいてはライフル銃が必要なシーンも多々あり、そのような場合においては許可をされるのが一般的となる。

難関を突破し晴れて、ライフル銃の教習射撃許可が降りたあなたは、どんなライフル銃を選択したらいいのか?が次の課題となると思う。

左から7mm08/308win/30-06/7mmRM/300WSM/300WM/300Lapua/338Lapua

初心者のライフル銃の選択について(その2)で次回説明するので、乞うご期待!!