リローディング入門 プライミングツール編

ライフル弾のリローディング・ハンドロードにおいて、ケースのクリニーング・メンテナンスが終了したら、パウダーを充填する前に必ずプライマー(雷管)を取り付けるのが普通だ・・

というより、プライマー(雷管)を取り付けないと、プライマーホールから、パウダーダダ漏れとなる・・笑

プライミングツールにもいろんなものが存在するが、最も有名なのが、RCBSのプライミングツールだろう。YouTubeなどでのプライミングシーンでもよく見かける。

RCBS Universal Priming tool

このプライミングツールのいいところは、ユニバーサルなところだ。もちろんシェルホルダーを別途装填するタイプもある。

スモールプライミングヘッドと、ラージプライミングヘッドの両方が付属しており、30口径のケースから338のケース(ギリギリだが・・)までプライミングすることができる。緑のプライマートレイには100個ほどのプライマーを一度に搭載することも可能だ!

比較的安価で入手しやすいので広く人気がある
使い勝手は、雷管がトレイから自動的にプライミングヘッドへ入ってくるので、数が多い時などはなかなか便利だ!

シンクレアというブランド(US製)から、マッチシューター向けのプライミングツールがあるのでこちらも紹介しよう。

Sinclair Priming Tool

ツール本体はステンレス製で、ハンドル部分には航空機で使われるアルミの削り出し、構成しているピンや、ヘッドなどは硬化処理されている。若干、高価なツールではあるが一度使うと他のプライミングツールが使えなくなるくらい使い心地のよいプライミングツールだ

シェルホルダーは、別売となりケースに応じたシェルホルダーを準備し、付け替えるか、プライミングヘッドと一体化しているタイプもあるので、自分の利用シーンに応じて準備しておけばいいだろう。

Sinclair Priming Tool Head

写真では、338Lapuaのみが、専用ヘッドとなり、残りの二つはシェルホルダーを交換可能なタイプだ(いちいち、付け替えるのが面倒なのでそれぞれ準備している)

左から308Win 300WSM 338Lapua Magをプライミングヘッドに載せたらこんな感じだ・・

交換用シェルホルダーアダプタ左と真ん中、右は専用プライミングヘッド(一体形成)だ
リローディング入門 プライミング編

リローディング入門 コンペティションダイスについて

ライフル実銃のハンドロード・リローディングをこれから始めようと言うハンターの貴方、もしくは既に経験はあるけど、コンペティションモデルのダイスを購入しようか?悩んでいる貴方へ向けた、米レディング社のType-S コンペティションダイスを紹介してみよう。

ハンドロード・リローディングに必須のダイスには、一般的なダイスセットにあるようフルダイ・ネックダイ・シーターダイの主に3つのダイスを活用して装弾を作成することになる。

安価に、装弾をリローディングすれば良い!という方向けには不要のアイテムであるので、本ブログの記事は読むだけ時間の無駄なので、もっと安価な方法を書いている他の記事を探す方が懸命なのであらかじめ申し上げておく。

私のライフル装弾における、リローディング・ハンドロードスタイルは他の記事でも書いているように、ロングレンジ射撃において、狙ったところへしっかりと到達できる正確なライフル装弾の作成を前提としているので、リローディング・ハンドロードに関する道具のコストはある意味度外視している。

ひとまずは、ライフル実銃におけるリローディング入門の中級編としてライフルダイスについて動画を作成したので、先に公開している。

ライフル実銃におけるリローディング入門動画

ライフル用のダイスについては、私が日頃愛用しているアメリカのレディング社のコンペティションダイスを紹介している。日本では銀座銃砲店などにて簡単に購入できるが、カートリッジの種類次第では入手できないものもあるので、事前に確認してほしい。

動画では、300 Winchester Magnum における、フルレングスダイ、コンペティションブッシングネックサイジングダイ、コンペティションシーターダイについて3本のダイスについて、その構造と、特徴などを纏めている。

1)Redding Full length sizing Dies
日本語だと、一般的にはフルダイと呼んでいる。レディングにはこの一般的なフルダイの他にコンペティションブッシングフルダイというネック部分をブッシングにてサイジング可能なフルダイも準備されている。

通常のフルダイ300WinMag(左)ブッシングを使うフルダイ338LapuaMAG(右)

フルダイとは一体??何なのか? 一般的にこの世界でフルダイと呼ばれるものは、対象とするカートリッジの基本的なサイズに形成する為のダイスである。
例えば、使用した銃と、リローディングして使う銃が異なる場合・・・
もっと簡単に言うと、既成装弾(市販装弾)を購入したお友達が使用していた。使い捨てにしていたような(笑)308Winのケースを・・「いらないのであげるよ!」みたいな感じで貰ってきて自分の銃にリローディングして使う場合の最初がそうだ・・笑

自分の銃で使うためには、既成(市販)装弾と同様な状態のケースサイズにして自分の銃で一度は撃たないと、自分の銃にマッチしたケースにはならない。

2回目(実際は3回目かもしれない・・ww)からは自分の銃にピッタリとフィットしているはずなので、ネックだけを絞ってリローディング(再利用)可能だ・・
そういう、2回目以降でのケースのサイズを変えずにネックだけを絞って、再利用する際に必要なダイスをネックダイと呼んでいる。

300WSM用のブッシングネックサイザー(左)通常のネックサイザー(右)

リローディングにおいて、ネックサイザーをフルダイにて流用しているケースも散見されるが、確かに規定の寸法にはできると思うが、自分が使用するブレット(弾頭)にちゃんと合わせようとすると、その手法はかなり乱暴な方法だと考えている。

ネックダイスにおいて、ネックサイズを微調整する方法として、ブッシングを利用したものがある。ブッシングは様々な寸法のものがあるが、だいたい自分のケースネックの前後3つくらいのサイズがあれば十分だ

ブッシング(銀色がスチール製・金色がチタン合金製)チタン合金性が錆びず寿命が長い

コンペティションブッシングネックサイザーは、このブッシングでネックの外径寸法を決めて、ダイの頭にあるマイクロメーターにてネックの先端からどれくらいを絞るか?までを設定することが可能だ・ちなみに私はネックの根元まで深く同一のサイズに絞っている。

リローディング・ハンドロードの最後の工程が、シーティングと呼ばれる弾頭を取り付ける作業だ、この弾頭はただ嵌めればいいわけではなく、自分の銃のAOLに応じた長さを決めてケースに差し込む長さ(シート長)で弾頭を取り付ける必要がある、その場合、ケースを含めた全長で長さを決めることが一般的だが、そのシーティングの際にとても役立つのがマイクロメーターで長さを決めることができるので、シーティングダイは必ずマイクロメーターがついたものを選択した方が無駄な投資にはならないのでコンペティションタイプをお薦めする。

リローディング(薬莢洗浄について)

ライフル銃のカートリッジをリローディングするさいに、最初にやることのひとつとして、プライマー(雷管)の除去とネックを絞った後に、まずは洗浄することが重要となる。

使用済みのケースには、火薬が燃焼したあとの煤などの汚れがついており、またネック部分も汚れたりしていて、そのまま再利用はネックのひび割れなど発見できずにとても危険だ。

しっかりと、洗浄することによってピッカピカになり、気持ちがいいと言うのもあるが、ネック部分の割れ、ケースの歪みなどを目視で把握する際にとても重要で、プライマーホールと言われる雷管を装填する部分の汚れも再装填する際に汚れが抵抗となり、まっすぐとプライマーが入っていかないこともあり精神的によくない。

なので、リローディングにおいては、この洗浄の工程がとても重要となりこれをおろそかにするシューターの弾がよく当たっているのを見たことはない・・・
もちろん、数十メートルの距離で猪や、鹿などを捕獲することが目的のハンターの場合は、制度ではなく、いかに安価に再利用するかが目的であり、手間をかけないのが特徴だ。

もちろん、銃にもよくないことばかりで、薬室はいずれ火薬の煤でまっくろくろすけになっているだろう・・・どんなに精度が高いライフル銃でも装弾に手抜きされていれば、結果もそれなりだと私は思う。

この洗浄をするには、いくつか方法があり古くから伝統的??に使われてきたのが、くるみを砕いたメディアを入れた、ターボタンブラーだろう。このタンブラーは薬莢をいれて最低でも半日から1日はタンブラー内でくるみの殻や粉で磨き上げるタイプのものだ・・音もうるさく振動もするので、静かな空間では使いづらい・・・

超音波(メガネを超音波洗浄するような)洗浄機もよく使われているアイテムだが、一度に洗浄できる数が限られ、私のように一度で最低でも100発くらいのケースを洗浄する場合は面倒だ・・しかし、この Lyman Cycrone Rotary Tumblerであれば、長くても1時間以内で終わるし、ステンレスのピンを混ぜて洗浄剤とともにドラムの中で洗浄するので、中も外もプライマーポケットも綺麗になるのが早いと言う特徴がある。ドラム式洗濯機を想定すればわかりやすいかもしれない・・・笑

リローディング

ライフル銃で使用する実包(カートリッジ)を再利用するリローディングについて書いてみる
その目的については、命中精度を高める、リローディング入門の記事も参照して頂ければ嬉しい

一度使用したライフル弾は薬莢部分が残るのは、映画やテレビなどでご覧になった方も多いと思う。

300WinMag薬莢 銃は玩具

その薬莢を再利用して、新たな装弾を作ることをリローディングと言う。ハンドロードとも言われたりするが、厳密に言うと新しい弾を構成する4つの材料を集めて弾を作成することをハンドロード、一度自分の銃で撃った薬莢を再利用してより正確な弾にすることをリローディングとしている。

市販されているライフル既成装弾は適合するどんなライフル銃でも使えるようになっており、箱から出してすぐ使えるというお手軽さが魅力だが、ファクトリーにて大量生産されるので製造公差もあり、集弾性に欠けるという特徴がある。

1年を通して100発も撃たない、近距離での狩猟などでは既成装弾がお手軽でもあり、わざわざ面倒なリローディングをするよりコストも安いし、警察での猟銃用火薬類等譲受許可をもらうときも実包の数量申請だけで済み、50発以内の購入なら狩猟登録の際に所属の猟友会から猟銃用火薬類無許可譲受にハンコ貰えば猟期内に限り銃砲店から購入が可能だ。
※銃の所持許可を公安員会より受けた人しか購入はできない・・

日本の銃砲店で購入できる既成装弾

300メートルを超えるロングレンジシューティングの場合は、リローディングした装弾を使わないと、まず狙ったところにはあたらない・・・

なぜならば、市販の既成装弾には先に述べたように適合するどんな銃にも使えるように作ってあるので、銃の薬室とカートリッジの間にはわずかながら隙間があり、弾頭も短くシーティングしてある。なので銃の薬室の中でわずかながらガタがある状態で装填されることになる。

ライフル銃のカートリッジ(薬莢)は、撃発時の火薬燃焼による膨張圧がカートリッジ内部にかかり銃の薬室にピッタリと隙間なく張りつきながら火薬が燃焼し、弾頭を押し出すことになる。

なので、使用前の薬莢と使用後の薬莢の胴径サイズは異なり、わずかながら大きくなるのが普通で、その薬莢を同一種の他の銃に入れても入らないか?緩いか?入っても固くてボルトが閉まらないのがほとんどだ。何故ならば銃そのものも薬室に製造公差があるのでそのような状況になる。

つまり、自分の銃で撃ったカートリッジ(薬莢)は自分の銃にピッタリと合うサイズになってくれるのだ!

長距離での射撃においては、これがとても重要で、このカートリッジ(薬莢)を再利用(リローディング)すると、銃の薬室の中でガタもなくなり、発射時にカートリッジがぶれることなく燃焼し弾頭を押し出せるので、より正確(集弾する)な弾となる。

もっと突き詰めると、弾頭のシーティングにおいてライフリングとのランドタッチと言う、ある意味、宗教的な説もあるがこれについては、どれが本当なのかは未だ不明瞭な部分も多い。自分の銃で最もまとまる(集弾する)深さ(弾頭のシーティング寸法)をOALゲージを使い測定した値を基本に、射撃場においてシート量を変えた弾を複数作成し、射撃場にてデーターをとりながら、もっとも良い集弾するシート量を探るしか方法はない。

すなわち、300メートルを超えるロングレンジシューティングの場合は、自分の銃にぴったりとあった弾をリローディングして使うことがとても重要となる。

ライフル弾のリローディングアイテムについて紹介している

動画では、リローディング・ハンドロードをするためのアイテムなどについて紹介している。

命中精度を高めるための、リローディング入門

日本国内でのライフル装弾のリローディング事情について書いてみる。

日本で最も普及している308Winをはじめ、およそ日本国内での狩猟での最大口径は338Lapuaだと思う。375H/Hという超マニアックな強者のシューターもおられるかもしれないが、入手できる部材等を考慮すると、338Lapua Magnum が有力と思われる。

ライフル弾のリローディングには、大きく3つの目的があり・・

1. 最も安価にライフル弾を再生する
2. 市販の既成装弾が国内での入手が難しく、リローディング せざるを得ない
3. 精密射撃のため、もしくはカスタムライフルの性能を最大限出すために高精度な弾の作成

だいたい、上記の3パターンがリローディングの目的(動機)となる。

しかしながら、日本ではライフル弾をリローディングして活用しているシューターはごく一部であるが、その一部のYoutube等の動画を見ていても、疑問に思うコンテンツも多い・・

あえて言うならば、前述の1と2に該当する理由の場合は適当でも構わないが、カスタムライフルの性能を極限まで引き出す、もしくは吊るしの市販のライフルで最大限の集弾を求めるのであれば、必然的に3の理由となるはずだ。

カスタムライフルとは、バレル(銃身)アクション(機関部)ストック(銃床)トリガー(引き金)などの銃を構成するパーツをバラバラに組み合わせ、自分専用のライフルを作る事を指している。ちなみに筆者のライフルは、バレルはハートのヘビーバレル、アクションはサージャンストックはマクミラン、トリガーはジュエルを組み合わせ完全なワンオフのライフルを活用している。スコープはいずれもジャパンクオリティーのMarchを実装している

338Lapua Magnum Surgeon(左)308WIn SAKO(右)


おやぢは、あたる弾を極限まで追求して作ることに、ライフル弾のリローディングの醍醐味があると思っている。そのためには道具、リローディングツールはもとより、正しいリローディングの知識を必要とし、それらを理解してリローディングしたライフル弾が、手持ちのライフルと相乗効果を発揮して、初めてあたるライフル銃・あたる弾 となる。

自分のライフル銃のバレル長、ツイスト、アクションの精度などをしっかりと理解した上で、弾頭、カートリッジ、薬量などを細分化して作成し、弾速、距離なども鑑みてデーターをしっかりと取ることが、リローディングを追求する上で重要なことである。

私の師匠などは、カスタムライフルにて、何本もバレルを交換し、リローディングを繰り返して、目的とする自分の射程、獲物に応じてデーターを持つ!と言うことを呆れるほど繰り返してやっておられるのを垣間見ている。

Reloading TIPS


リローディングの世界は、泥沼の如く奥が深い・・・ハマればハマるほど抜け出せなくなり、ありとあらゆるリローディングツールや、パウダー・弾頭などまで手を染めてしまう・・

単に高価なツールを購入しても、使いこなせなければ意味がなく、またどう使いこなすかをちゃんと理解しているかが重要だと、自分でリローディングしていて痛感している・・

RCBS MatchMaster

RCBS MatchMaster パウダースケーラーのインプレッション動画を紹介

世界的なシェアをほこるアメリカ RCBS社製の高級パウダースケーラー MatchMasterを紐解いてみた。このスケーラーはマッチ仕様のスケーラーとして位置づけされており、お値段もなかなかの高級な899ドルもする製品だが、予算が許せば是非とも入手しておきたいアイテムだ!

USのアマゾンドットコムでも購入可能なのになっているのが、嬉しい。

このスケーラーの特徴としては、スマートフォンとの連携アプリが用意されており、キャリブレーションはもとよりディスペンス時の操作や、さまざまな設定をスマホで簡単に設定、本体への連携操作が簡単にできる。

日本語での表示になれば、日本国内でも人気が出るかもしれないが、精密な射撃のハンドロードやリローディングをするシューター・ハンターならニッチな用途だが、別に英語版のままでも問題なく読めるので問題はないかと思う。

日本国内における、インプレッションとしては恐らく私の動画が最初ではないかと思う・・笑

大きな吐出パイプと、小さな微量を吐出するパイプの二本立てにてパウダーをディスペンスする。マッチスケールだと時間はかかるが、0.04gnの精度にてかなり正確にパウダーを供給してくれるので、小口径のライフルなどで精度を求める場合にはとても役にたつ機能だと思う。

0.1グレインの誤差など気にしないと言われる猛者の方もよく見かけるが、マッチの世界では0.1グレインの誤差が弾着に影響するので、馬鹿にはできない誤差となる

長距離射撃にて、より正確なライフル弾を作る為には、是非ともお薦めしている

ライフル弾 リローディング ケーストリム編

Lyman Case Prep Toolの紹介

ライフル弾の命中精度を極めれば極めるほど、ハンドロードの世界から抜け出すことができなくなる・・
ライフル装弾のカートリッジは、自分の銃で使用したものは薬室にぴったりと張り付きベストなサイズとなるので、2回目からのハンドロードではアニーリングをしたカートリッジをネックだけ絞り、再利用するとより命中精度の高いライフル装弾ができあがる・・ただし正しい方法でリローディングした場合の話だ・・

カートリッジ(ケース)は、308win の場合適切に管理すれば7〜10回は再利用可能だ。しかしながら、薬莢は真鍮でできているので再利用の回数が増えるほどネックは伸びていく、のびたケースは薬室に収まらなくなるので、トリミング(ケースを規定の長さにネックを削る)が重要だ

本編では再利用を繰り返すうちに伸びたケースをトリミングする方法をご覧いただこう!
百聞は一見にしかず!!なので、是非参考にしてもらえたら嬉しい・・

このトリマーは従来の手法・ツールでは手動の鉛筆削りのように、手動による手でノブを回してケースをトリミングする工具が一般的だが、数量がたくさんあると、疲れるし大変だ!!

ヘビーユーザー向けに、Lymanから電動鉛筆削りのようなトリマーが出ているので、大量のケースを処理されるシューターにはきっと便利なアイテムになると思う!

ソルトバスアニーリング

大口径ライフルのハンドロード、リローディングにて、命中精度の向上のために薬莢のアニーリング(焼き鈍し)という重要な工程をご紹介しよう。

ライフルの装弾には、市販の既成弾の場合どんな銃にも使えるように、決められた較差のなかで作られている。実際にはその既成寸法は自分の銃の薬室とはわずかに小さいので、薬室の中で激発時にわずかにケースがぶれることがある。そのような状態でのロングレンジシューティングには集弾製が期待できない要因のひとつとなる。

ところが、一度でも自分の銃で使用した場合、自分の銃の薬室の寸法に薬莢は広がるので、2回目の再利用にて雷管、パウダー(無煙火薬)、弾頭にてハンドロードすると、その装弾は自分の銃にぴったりとなっているので、命中精度が向上する。


その、ハンドロード・リローディングにおいての薬莢は重要なアイテムとなるので、その薬莢に焼き鈍し(アニーリング)を入れる事で、薬莢の寿命増加、命中精度を格段にアップさせることができ、ケースの再利用回数を増やすことができる。

そのソルトバスアニーリングの具体的な作業工程を動画に纏めたので要点を書いておく

このソルトバスアニーリングキットは、Lee製のメルター、温度計、30口径用のガイド、特殊な配合で作られた融点が高いソルトで構成されている。

ソルトの液体が、Leeのメルターの湯船のような炉の中で溶けた状態なのでソルトバスと呼んでいる?と勝手に解釈している・・笑

メルターにソルトを入れて、30分ほどで300度近くまであがりソルトが溶けて液状になる、温度計の温度が520℃くらいになったらアニーリングが開始できる温度だ

非常に高温の液体(ソルト)に薬莢を差し込み5〜7秒ほどソルトに浸したら、薬莢の色がレインボーカラーみたいに変色するので、そのままバケツに入れた水へと放り込み急速冷却をする。材質が真鍮なのでゆっくりと冷却すると余計に固くなる性質があるために、熱を加えて真鍮の金属分子を揃えたら、さっ!と水風呂に入れることで真鍮の材質を柔らかくすることが可能だ!この様子を以下の動画にてご覧になれるようにしているので、参考にしてほしい

ソルトバスアニーリングの様子

なお、このキットは国内では私の射撃場友達が唯一国内でハンドリングしている!
気になった読者は私を探し当ててくれると、紹介するので是非とも探してみてほしい・・

ちなみに、日本国内での参考価格はおよそ4万円ほどだ!!決して安くはないが、338ラプアなどの一個あたり、500円する薬莢のリロード回数を2〜3回から、5〜6回へと倍の寿命にしてくれるし、308ウィンチェスターなどもリローディングしやすいケースへと変貌するので長い目で見ればそこまで高価な出費ではないと思う