ライフル銃で使用する実包(カートリッジ)を再利用するリローディングについて書いてみる
その目的については、命中精度を高める、リローディング入門の記事も参照して頂ければ嬉しい
一度使用したライフル弾は薬莢部分が残るのは、映画やテレビなどでご覧になった方も多いと思う。
その薬莢を再利用して、新たな装弾を作ることをリローディングと言う。ハンドロードとも言われたりするが、厳密に言うと新しい弾を構成する4つの材料を集めて弾を作成することをハンドロード、一度自分の銃で撃った薬莢を再利用してより正確な弾にすることをリローディングとしている。
市販されているライフル既成装弾は適合するどんなライフル銃でも使えるようになっており、箱から出してすぐ使えるというお手軽さが魅力だが、ファクトリーにて大量生産されるので製造公差もあり、集弾性に欠けるという特徴がある。
1年を通して100発も撃たない、近距離での狩猟などでは既成装弾がお手軽でもあり、わざわざ面倒なリローディングをするよりコストも安いし、警察での猟銃用火薬類等譲受許可をもらうときも実包の数量申請だけで済み、50発以内の購入なら狩猟登録の際に所属の猟友会から猟銃用火薬類無許可譲受にハンコ貰えば猟期内に限り銃砲店から購入が可能だ。
※銃の所持許可を公安員会より受けた人しか購入はできない・・
300メートルを超えるロングレンジシューティングの場合は、リローディングした装弾を使わないと、まず狙ったところにはあたらない・・・
なぜならば、市販の既成装弾には先に述べたように適合するどんな銃にも使えるように作ってあるので、銃の薬室とカートリッジの間にはわずかながら隙間があり、弾頭も短くシーティングしてある。なので銃の薬室の中でわずかながらガタがある状態で装填されることになる。
ライフル銃のカートリッジ(薬莢)は、撃発時の火薬燃焼による膨張圧がカートリッジ内部にかかり銃の薬室にピッタリと隙間なく張りつきながら火薬が燃焼し、弾頭を押し出すことになる。
なので、使用前の薬莢と使用後の薬莢の胴径サイズは異なり、わずかながら大きくなるのが普通で、その薬莢を同一種の他の銃に入れても入らないか?緩いか?入っても固くてボルトが閉まらないのがほとんどだ。何故ならば銃そのものも薬室に製造公差があるのでそのような状況になる。
つまり、自分の銃で撃ったカートリッジ(薬莢)は自分の銃にピッタリと合うサイズになってくれるのだ!
長距離での射撃においては、これがとても重要で、このカートリッジ(薬莢)を再利用(リローディング)すると、銃の薬室の中でガタもなくなり、発射時にカートリッジがぶれることなく燃焼し弾頭を押し出せるので、より正確(集弾する)な弾となる。
もっと突き詰めると、弾頭のシーティングにおいてライフリングとのランドタッチと言う、ある意味、宗教的な説もあるがこれについては、どれが本当なのかは未だ不明瞭な部分も多い。自分の銃で最もまとまる(集弾する)深さ(弾頭のシーティング寸法)をOALゲージを使い測定した値を基本に、射撃場においてシート量を変えた弾を複数作成し、射撃場にてデーターをとりながら、もっとも良い集弾するシート量を探るしか方法はない。
すなわち、300メートルを超えるロングレンジシューティングの場合は、自分の銃にぴったりとあった弾をリローディングして使うことがとても重要となる。
動画では、リローディング・ハンドロードをするためのアイテムなどについて紹介している。