大口径ライフルのハンドロード、リローディングにて、命中精度の向上のために薬莢のアニーリング(焼き鈍し)という重要な工程をご紹介しよう。
ライフルの装弾には、市販の既成弾の場合どんな銃にも使えるように、決められた較差のなかで作られている。実際にはその既成寸法は自分の銃の薬室とはわずかに小さいので、薬室の中で激発時にわずかにケースがぶれることがある。そのような状態でのロングレンジシューティングには集弾製が期待できない要因のひとつとなる。
ところが、一度でも自分の銃で使用した場合、自分の銃の薬室の寸法に薬莢は広がるので、2回目の再利用にて雷管、パウダー(無煙火薬)、弾頭にてハンドロードすると、その装弾は自分の銃にぴったりとなっているので、命中精度が向上する。
その、ハンドロード・リローディングにおいての薬莢は重要なアイテムとなるので、その薬莢に焼き鈍し(アニーリング)を入れる事で、薬莢の寿命増加、命中精度を格段にアップさせることができ、ケースの再利用回数を増やすことができる。
そのソルトバスアニーリングの具体的な作業工程を動画に纏めたので要点を書いておく
このソルトバスアニーリングキットは、Lee製のメルター、温度計、30口径用のガイド、特殊な配合で作られた融点が高いソルトで構成されている。
ソルトの液体が、Leeのメルターの湯船のような炉の中で溶けた状態なのでソルトバスと呼んでいる?と勝手に解釈している・・笑
メルターにソルトを入れて、30分ほどで300度近くまであがりソルトが溶けて液状になる、温度計の温度が520℃くらいになったらアニーリングが開始できる温度だ
非常に高温の液体(ソルト)に薬莢を差し込み5〜7秒ほどソルトに浸したら、薬莢の色がレインボーカラーみたいに変色するので、そのままバケツに入れた水へと放り込み急速冷却をする。材質が真鍮なのでゆっくりと冷却すると余計に固くなる性質があるために、熱を加えて真鍮の金属分子を揃えたら、さっ!と水風呂に入れることで真鍮の材質を柔らかくすることが可能だ!この様子を以下の動画にてご覧になれるようにしているので、参考にしてほしい
なお、このキットは国内では私の射撃場友達が唯一国内でハンドリングしている!
気になった読者は私を探し当ててくれると、紹介するので是非とも探してみてほしい・・
ちなみに、日本国内での参考価格はおよそ4万円ほどだ!!決して安くはないが、338ラプアなどの一個あたり、500円する薬莢のリロード回数を2〜3回から、5〜6回へと倍の寿命にしてくれるし、308ウィンチェスターなどもリローディングしやすいケースへと変貌するので長い目で見ればそこまで高価な出費ではないと思う